FLEX175~小さな花を買って

「さて」 「はい」 12月25日。 空井家のリビング。 一緒になって買い替えたウッドテーブルの上には、リカが作ったシーザーサラダと、大祐が作ったドライトマトとオリーブのマリネと、ジェノベーゼのパスタが並ぶ。 「「いただき […]

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FLEX174~今年の厄落とし

テレビ局の仕事納めなどあってないようなものだが、一応は世間と同じ28日に昼を過ぎてからフロア内の大掃除が始まり、部長室代わりのパーティションの向こうになった阿久津も動き回っている。 「稲葉さ~ん。これ、しまっちゃいますよ […]

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FLEX173~サンタの遊び6

空幕の応接スペース。窓から入ってくる日差しは突き刺すようにまっすぐでどこまでも青空が続いている。 いつも広報室に来ると、天気がいい日はどこまでも見渡せそうな空をつい、視界に入れてしまう。 「それで、今度の企画では」 「稲 […]

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FLEX172~サンタの遊び5

「はい。オッケーです。じゃあ行きましょうか」 「はい!」 再び車に乗り込んで、今度はリカの案内で都内を走る。 品川に近い場所に向かい、オフィス街というよりも、倉庫か、大きなマンションしかないようなあたりを車で進む。カーナ […]

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FLEX171~サンタの遊び4

「お願いしてもいいでしょうか」 「もちろん」 ばちっと音がしてシートベルトを外した大祐はリカとともに車を降りた。 車を止めた場所は大通りから入ったところで、交通量もそれほど多くなさそうだが、道幅はそれなりにある。先のほう […]

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FLEX170~サンタの遊び 3

「えっ?!」 「えっ!なっ……なんですか」 「てことは稲葉さんのご自宅に向かってるんですか?というか、稲葉さんが提供するんですか?」 目を見張った大祐に思わずたじろいでしまう。 だが、今すぐリカが家に向かって、運んでいく […]

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FLEX169~サンタの遊び 2

エレベータホールから一階に降りて建物の入り口に出る。自動扉の向こうにはもう見たことのある青い車のお尻がみえた。 リカの姿を見つけた大祐がおいでおいで、と手招きをしているから、躊躇していたリカは車に駆け寄る。 「どうぞ!」 […]

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FLEX168~サンタの遊び 1

空幕の応接スペース。窓から入ってくる日差しは突き刺すようにまっすぐでどこまでも青空が続いている。 いつも広報室に来ると、天気がいい日はどこまでも見渡せそうな空をつい、視界に入れてしまう。 「それで、今度の企画では」 「稲 […]

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FLEX167~遊びってやつは

さすがに、今日の今日での飲み会は都合が合わず、カップルをからかう宴は週末に日延べされた。 平日の合間に挟まれた祝日は新設されたばかりのもので、特集や特番で仕事が詰まっていたのは先週までのこと。 休みの当日は、存外手があく […]

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FLEX166~同僚ってやつは

「よう。稲葉」 「藤枝」 「空井君元気?」 挨拶のはずが定型文で返されて、リカが眉をひそめた。 「あのね。毎度毎度、同じこと言わないで」 「いいだろ。別に」 好き勝手にフロアのコーヒーに手を出すことも変わりない。 ふふ、 […]

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